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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志(七)

吉川 英治

Lesen Sie 三国志(七) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 371.916 Zeichen · 744 Bildschirme

Aozora Bunko

二

すると、廊の角に、玄徳が姿を見せて、

「軍師、さばかりは案じるな。予は健康である。また荊州の破れも関羽の変も、あらましは案じて、もう覚悟は致しておる」と、遠くからいった。

ところへ馬良や伊籍が来て、またおのおのの口から、荊州陥落の悲報を伝えた。さらに、その日の午過ぎには関羽の幕下廖化が、まるで乞食のような姿をして、はるか麦城からこれへたどりついた。

二

廖化の到着によって、事態はいよいよ明瞭になった。玄徳の悲痛な色は、この時から憤りに変った。

なぜならば、上庸にある劉封と孟達が、荊州の破れを見ても、関羽の窮状を知っても、また廖化がそこへ援兵を頼みに行ってさえ、頑として援兵を出さず、この大事態を、傍観しているという真相を、親しく、廖化の口からいま聞いたからである。

「やわか、義弟の関羽を、見殺しになすべきぞ、旁憎むべき劉封、孟達の輩。断じて、罪せねばならぬ」

彼は、三軍に令し、自ら出陣せんといって、中にある張飛へ向けても、

「変あり。すぐ来り会せよ」

と、早馬をやった。

孔明は、彼の悲心と怒りを、極力なだめて、

「まずまず御心を静かに保ちたまえ。臣みずから一軍をひきいて、必ず孤立の関羽を救いだしましょう。