Japanische Klassiker mit Furigana
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さんごくし
三国志(七)
吉川 英治
Lesen Sie 三国志(七) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 371.916 Zeichen · 744 Bildschirme
「お案じ遊ばすな。あの方のご気質はてまえがよく呑みこんでいます。まず私が参って、ご本心を糺してみましょう」
そういって、彼をなぐさめた諫議大夫の賈逵は、急いで魏城の門外へ出て行った。そして、曹彰を出迎えると、曹彰は彼を見るとすぐ云った。
「先君の印璽や綬はどこへやったかね?」
賈逵は色を正して答えた。
「家に長子あり、国に儲君あり、亡君の印綬はおのずから在るべき所に在りましょう。あえて、あなたがご詮議になる理由はいったいどういうお心なのですか」
曹彰は黙ってしまった。
進んで、宮門へかかると、賈逵はそこでまた釘をさした。
「今日、あなたがこれへ参られたのは、父君の喪に服さんためですか、それとも王位を争わんためですか。さらに、忠孝の人たらんと思し召すか、大逆の子にならんとお思い遊ばすか」
曹彰は勃然と云った。
「なんでおれに異心などあるものか。これへ来たのは父の喪を発せんためだ」
「それなら十万人の兵隊をつれてお入りになることはありますまい。すべて、この所から退けて下さい」
かくて曹彰はただ一人になって宮門に入り、兄の曹丕に対面すると、共に手をとって、父の死を愁みかなしんだ。