Japanische Klassiker mit Furigana
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さんごくし
三国志(七)
吉川 英治
Lesen Sie 三国志(七) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 371.916 Zeichen · 744 Bildschirme
徐盛、もうふたたび、こんな我儘者は陣中で使ってくれるな」
と、居たたまれなくなったように急に馬へ乗って宮門へ帰ってしまった。
すると、その晩、
「孫韶が部下三千を連れ、勝手に兵船を出し、江を渡ってしまいました」
という知らせが、徐盛の眠りを愕かした。
「ちぇッ。遂に、脱け出したか」
徐盛は憤怒したが、さりとて見殺しにもできない。でにわかに、丁奉軍四千を、救援として、追いかけさせた。
その日、魏の大艦船隊は、広陵まで進んでいた。
先鋒の偵察船は、河流を出て揚子江をうかがったが、水満々たるのみで、平常の交通も絶え、一小船の影も見えない。曹丕は、聞くと、
「或いは南岸の呉軍に、企図するものがあるのかも知れない。朕、親しく大観せん」
と云って、旗艦の龍艦を、河口から長江へ出し、船楼に上って江南を見た。
旗艦の上には、龍鳳日月五色の旗をなびかせ、白旄黄鉞の勢威をつらね、その光は眼もくらむばかりであったし、広陵の河沿いから大小の湖には、無数の艨艟が燈火を焚いて、その光焔は満天の星を晦うするばかりだったが、江南呉の沿岸はどこを眺めても、漆のような闇一色であった。
侍側の蒋済がすすめた。