Japanische Klassiker mit Furigana
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しゅくず
現代日本文学館8 徳田秋声
徳田 秋声
Lesen Sie 現代日本文学館8 徳田秋声 (しゅくず) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 327.364 Zeichen · 638 Bildschirme
幼い彼女の胸にそれがどきりと来て、その晩方から熱があがり、床に就いてしまったのであったが、生命あって帰って来た姉が、二階へ落ち着くのを見ると、彼女はじっとしておらず、口も利けない姉の手を執って泣いていた。彼女はいやな思いをしながら、幾度梅園小路の春よしを訪ね、姉を表へ呼び出して金を強請ったか知れないのであった。それほど商売が行き詰まり、母の手元は苦しかったが、それはその時々の食糧や小遣になる零細な金で、銀子は月々の親への仕送りで、いつも懐ろが寂しく、若林からもらう金も、大部分親に奉仕するのであった。
春よしのお神と若林の心やりで、家へ帰ってからも銀子の病床には二人の看護婦が夜昼附き添い、梅村医師も毎日欠かさずやって来たが、上と下との病人に負け勝ちのあるのも仕方がなく、三月に入って陽気が暖かくなるにつれて、銀子に生きる力が少しずつ盛りあがって来るのとは反対に、すでに手遅れの妹は衰弱が劇しく、先を見越した梅村医師の言葉で、親たちも諦めていた。
時子の病気も、銀子が写真屋にもらって送った高野山の霊草で、少し快くなったような気もしたが、医者に言わせると栄養の不足から来ているのだが、母系の遺伝だとも思われた。