Japanische Klassiker mit Furigana
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しゅくず
現代日本文学館8 徳田秋声
徳田 秋声
Lesen Sie 現代日本文学館8 徳田秋声 (しゅくず) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 327.364 Zeichen · 638 Bildschirme
れるようになった経緯、それに最近の草葉との結婚の失敗などについて、哀訴的に話しながら、止め度もなく嗚咽いた後で、英国のある老政治家と少女との恋のロオマンスについて彼女特得の薔薇色の感傷と熱情とで、あたかもぽっと出の田舎ものの老爺に、若い娘がレヴュウをでも案内するようなあんばいで、長々と説明して聴かしたことなどが思い合わされるのであったが、ある日の午後彼はふと原稿紙やペンやインキを折鞄につめて、差し当たっての仕事を片着けるために、郊外のそのホテルへ出ようとして、ちょうど遊びに来ていた葉子を誘ってしまったのであった。
「ほんと? いいんですの?」葉子は念を押した。
そしてそうなると、彼は引き返すことができなかった。支度しに宿へ帰った彼女に約束した時間どおりに、定めのプラットホオムへ行ってみると、葉子の姿が見えないので、彼は淡い失望を感じながらしばらく待ってみた。十分ばかり経った。彼は外へ出て公衆電話をかけてみた。女中が出て来たが、葉子を出すように頼むと、三四分たってからようやくのことで彼女が出て来た。いつでも私が入用な時にと言い言いした彼女の意味と思い合わせて、今の場合事によると一色がやって来でもしたのか、それとも薬が利きすぎたのに恐れを抱いて当惑しているのか、いずれにしてもそこは庸三に思案の余地が十分あるはず