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Japanische Klassiker mit Furigana

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しゅくず

現代日本文学館8 徳田秋声

徳田 秋声

Lesen Sie 現代日本文学館8 徳田秋声 (しゅくず) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 327.364 Zeichen · 638 Bildschirme

Aozora Bunko

ここが松島と今の若い姐さんの品子と、朝夕に睦み合った恋愛生活の巣で、銀子たちはうっかりそこへ上がってはならず、伝票を渡すにも段梯子の三四段目から顔だけ出すというふうであった。お八ツ時分になると、甘党の松島は卓上電話で紅谷から生菓子を取り寄せ、玉露を煎れて呑んでいたが、晩餐には姐さんのためにてんやものの料理が決まって二三品食卓に並び、楽しい食事が始まるのだったが、彼自身は口がきわめて質素で、ひじきや煮豆で済ますのであった。

東京はまだ復興途上にあったので、下町はバラック建てで営業を始め、山の手へ押し寄せた客も幾分緩和された形だったが、この悲惨な出来事のあとには厳粛になるべきはずの人間の心理も、反対の方嚮へと雪崩れがちで、逆に歓楽を追求する傾向にあり、避難民で行っていた田舎から足を洗って来たばかりの銀子たちも、出先で猛烈な掠奪戦が始まり、うっかり後口を廻ろうとして外へ出ると、待ち伏せしていた出先のお神に厭応なし持って行かれるというふうだったが、それでもたまには隙を食う宵の口もあり、いやな座敷を二階へ秘密で断わることもあった。すると松島は近所で聞こえる燧火の音に神経が苛立ち、とんとんと段梯子をおりて来て、