Japanische Klassiker mit Furigana
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さんごくし
三国志(七)
吉川 英治
Lesen Sie 三国志(七) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 371.916 Zeichen · 744 Bildschirme
非常に立腹して、そう罵ったと聞えたから、それをまた、人伝てに耳にした筍攸は、いたく気に病んで、門を閉じて自ら謹慎したまま遂に、その冬、病死してしまった。
「五十八歳で世を去ったか。……彼も功臣のひとりだったが」
死んでみると、曹操は、痛惜にたえないように呟いて、盛んな葬祭をとり行った。
で、魏王に即く問題は、しばらく沙汰止みになっていたが、このことは、宮廷の諫議郎趙儼から、帝のお耳へも入っていた。
「……趙儼が、市へひきだされて、斬られたそうです。おそろしい曹操」
玉座へこう告げにきた。
帝も、玉体を震わせ給うて、
「つい今朝までも、禁裡に仕えていたものが、夕べにはもう市で命を失うていたか。朕も后も、いつかは同じ運命に遭うであろう。曹操の増上慢が極まることを知らない限りは」
幽宮の秘窓に、おふたりの涙は渇かなかった。事実曹操の威と、許都の強大が、旺になればなるほど、朝廷の式微は、反比例に衰えを増し、ここに献帝のおわすことすら魏の官民は忘れているようだった。
「こうして朝夕、針の莚にあえなく生きているよりは、わたくしの父伏完に、ご決意のほどを、そっとお降しあれば、父はきっと、曹操を刺す謀をめぐらしましょう……。