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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志(七)

吉川 英治

Lesen Sie 三国志(七) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 371.916 Zeichen · 744 Bildschirme

Aozora Bunko

総勢約四十万、さすがにどの陣も、疲労を見せておりません。これに、長途の疲労あるものと、正面からかかっては、大きな誤算となりましょう。てまえに、屈強の兵百人をおさずけ下さい。今夜、曹操の本陣を脅かしてごらんに入れます」

「わずか百人で」

「仕損じたらお嘲い下すってもかまいません」

「おもしろい」と孫権は彼の希望を容れた。特に直属の精鋭中から百人を選んで与えた。

甘寧は夕方、その百勇士を自分の陣所に招いて、一列に円くなって坐り、酒十樽、羊の肉五十斤を供え、

「これは呉侯からの拝領物だから、存分に飲ってくれ」

と、まず自身、銀の碗で一息にほして、順々にまわした。

肉を喰い、酒をあおり、百名は遺憾なく近来の慾をみたした。そこで甘寧は、

「もっと飲め、もっと喰え。今夜この百人で、曹操の中軍へ斬込むのだ。あとに思い残りのないようにやれ」と告げた。

一同は顔を見あわせた。酔った眼色も急にうろたえている。こんな百人ばかりの勢でどうして? ――といわんばかりな顔つきだ。

甘寧は、さッと、剣を抜き、起って、慨然と、叱咤した。

「呉の大将軍たる甘寧すら、国のためには、生命を惜しまぬのに、汝ら身を惜しんでわが命令にひるむかっ」