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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志(七)

吉川 英治

Lesen Sie 三国志(七) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 371.916 Zeichen · 744 Bildschirme

Aozora Bunko

「よしっ。紅の旗の下に集まった輩は、残らず、異心ある者と見てよろしい。一人のこらず引っくくって、河の岸へ引っ立てろ。もちろんみな打ち首だ」

驚いたのは、四百余名の官人たちである。彼のいる高き台を仰いで、悲鳴を放った。

「罪なし、罪なし。われらに、何の罪があってぞ」

「非道ではないか」

「無情ぞや、魏王」

しかし曹操は、耳のない人のように、いや涙すらない巨像のように河の水のほうを見ていた。

残るわずかな官人――白旗の下に立った者だけは、これを赦して、許都へ返させた。

同時に宮廷の侍側、閣員、内外の諸官人などに、大更迭が行われた。

鍾を相国に。

華をして御史大夫に。

また曹休を、王必亡きあとの、御林軍総督に任じ、さらに侯位勲爵の制を、六等十八級にさだめて、金印、銀印、亀紐、鐶紐、紫綬などの大法を、勝手に改めたり、それを授与したり、ほとんど、朝廷を無視して、魏王の意のままとなした。

従って、曹操の一族とか、その一族に附随する者どもとかの専横、独善、依怙、驕慢ぶりなどは、推して知るべきものがあった。まことに、曹氏の縁につながりなくんば、人と生れても人にはあらず、と誰やら慨嘆したことはそのまま、許都の常識とまでなりつつあった。