Japanische Klassiker mit Furigana
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さんごくし
三国志(七)
吉川 英治
Lesen Sie 三国志(七) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 371.916 Zeichen · 744 Bildschirme
はからずも、この軍と、魏の張※(「合+おおざと」、第4水準2-90-10)の兵とは、中の北三十里の山間で、約束したようにぶつかった。
「見たぞ、張※(「合+おおざと」、第4水準2-90-10)の姿を」
張飛は、獅子を飛ばすように、馬を使って、渓谷や山間の敵を蹴ちらし始めた。
張※(「合+おおざと」、第4水準2-90-10)は、予期しなかった敵にぶつかったのと、峰谷々のすさまじい鬨の声に、
「はてな?」と、自分の位置を、危惧し出した。
振りかえってみると、後方の山にも、蜀の旗が立っているし、はるか下のほうにも、蜀の旗が見える。彼は、退路に、危険を感じた。
こういう心理が首脳にうごいたとき、もう全軍は支離滅裂であった。いや張※(「合+おおざと」、第4水準2-90-10)自身すら、
「おおういッ、待たんか」と、呼ばわり呼ばわり追いかけてくる張飛にうしろを見せていた。
つい先頃、曹洪の前で吐いた大言を、彼はとたんにどこかへ忘れ飛ばしていた。それに張飛が飲み友達でも呼ぶように、暢気に呼ばわってくる声が、雷鳴に似た烈しさよりも、かえって不気味に聞えるのだった。
「退けや、退けや。