Japanische Klassiker mit Furigana
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さんごくし
三国志(七)
吉川 英治
Lesen Sie 三国志(七) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 371.916 Zeichen · 744 Bildschirme
たれが曹彰の首を完全に挙げられるだろうか」
「それがしこそ」
「いや、わたくしが」
ひとしく進み出たのは、孟達と劉封だった。
が――孟達は、劉封も望んで出たので、ちょっと、遠慮する容子を示した。劉封は、玄徳の養子。曹彰は曹操の実子。――これは劉封としてはぜひとも買って出たい名誉の一戦であろうと斟酌したからである。
しかし玄徳は、将に対しても士に対しても、公平を期しているものの如く、劉封がわが家の養子だからといって特に彼ひとりを選ぶようなことはしなかった。
「では、二人に命じる。おのおの五千騎をひきいて、先鋒の左右にひかえ、曹彰が出てきたら思い思いに功名をせい。その働きによって恩賞するであろう」
「ありがとう存じます」
若い二人は勇躍して、おのおの五千騎を擁して、先頭の左右両翼に陣していた。
果たせるかな、やがて陣鼓堂々、斜谷に拠っている敵方の一軍が平野へ戦列を布いたかと思うと、ただ一騎、その陣列を離れて、
「玄徳はいるか。魏王の次男曹彰とは我である。父に代って一戦せん。玄徳、これへ出よ」
と、大声あげて、さしまねいている若武者がある。遠目に見ても眩いばかりな扮装は、いうまでもなく曹家の御曹司曹彰にちがいはない。