Japanische Klassiker mit Furigana
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さんごくし
三国志(七)
吉川 英治
Lesen Sie 三国志(七) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 371.916 Zeichen · 744 Bildschirme
「何です。ご辺の用向きは」と、応対まことに武骨だった。
瑾は不快とも思わない。むしろ武弁で正直な関羽の人柄に敬慕をおぼえながら話した。
「将軍のお娘御も、もう妙齢とうかがいましたが、主人孫権にも一男あり、呉の人はみな、好世子とたたえております。いかがでしょう、ご愛嬢を、呉の世子に嫁がせるお心はありませんか」
聞くと、関羽は、毛ぶかい顔をゆがめて、さも卑しむように、瑾の口もとをながめ、
「ないなあ、そんな気は」と、膠なく、いった。
瑾がかさねて、
「なぜですか」とたたみかけると、関羽は勃然と、髯の中から口を開き、
「なぜかって、犬ころの子に、虎の娘を誰がやるかっ」と、吐き出すように云った。
瑾は頸をすくめた。それ以上、口をあくと、関羽の剣がたちまち鞘を脱して来そうな鬼気を感じたからであった。
烽火台
一
瑾の使いは失敗に帰した。ほうほうの態で呉へ帰り、ありのままを孫権に復命した。
「推参なる長髯獣め。われに荊州を奪るの力なしと見くびったか」
孫権は、荊州攻略の大兵をうごかさんとして、その建業城の大閣に、群臣の参集を求めた。
参謀の歩隲がその議場で反対をのべた。
「荊州進攻は、断じてご無用です。