Japanische Klassiker mit Furigana
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さんごくし
三国志(七)
吉川 英治
Lesen Sie 三国志(七) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 371.916 Zeichen · 744 Bildschirme
……どれ、どう云ってきたか?」
傅士仁はそれをひらいて、虞翻の文言を読み下した。幾たびもくり返して、蚤を見るように文字を見ていたが、彼の猜疑もついに怪しむ辞句を見出せなかった。
「そうだ、たとえここを守り通しても、いずれ関羽が帰れば、戦前の罪を問われ、罪と功が棒引きになるぐらいが上の部だ。もし呉軍に囲まれて、関羽の来援が間に合わなかったら、完全にここで自滅だ。虞翻の説くところは心から俺を思ってくれることばに違いない」
彼は駈け出して、卒に門をひらかせた。そして虞翻を迎え入れると、
「会いたかった」と、まず旧情を訴え、
「よろしく頼む」と、次に一切を委した。
「自分が来たからには、諸事安心し給え」
虞翻は彼を伴って、さっそく荊州へ帰った。孫権はもちろんこの結果を上機嫌でうけ容れた。虞翻には大賞を与え、また傅士仁に告げては、
「汝の心底を見たからには決して旧臣とわけへだてはせぬ。立ち帰った上は、よく部下を諭し、呉に以後の忠誠を誓わせろ。そして前の通り公安の守将たることをゆるす」と寛度を示した。
恩を謝して傅士仁が退城しようとすると、呂蒙が呉侯の袖をひいた。
「あれをあのまま、お帰しになるつもりですか」