Japanische Klassiker mit Furigana
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さんごくし
三国志(七)
吉川 英治
Lesen Sie 三国志(七) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 371.916 Zeichen · 744 Bildschirme
「待て。車上の人間は、礼を知らぬ野人か、偽使者か。或いは呉に人なしと思うての無礼か、呉に剣なしと侮っての所業か」と、大喝を加えた。
すると、堵列の群臣も、声をあわせて、
「呉国三代、まだ他国に屈したことはない。しかるに、この非礼なる使者を迎えて、わが君に、他人の官爵をいただかせることの口惜しさよ、無念さよ!」
中には、激して、哭き声を発する者さえあった。
※(「形のへん+おおざと」、第3水準1-92-63)貞はあわてて車からとび降りて詫びた。そして堵列の将士にむかい、
「いま、哭き声で叫んだのは、誰でしたか」と、たずねた。
すると、言下に、
「それは、此方だが、何とした?」
と、名乗って出た大将がある。見れば偏将軍徐盛だった。
「……あなたか」
※(「形のへん+おおざと」、第3水準1-92-63)貞はもう一ぺんその者に非礼を謝して通った。そして心ひそかに、
(呉、侮るべからず)と、痛感したようであった。
しかし孫権はあらゆる礼遇と歓待とをもって使節に接した。そして大魏皇帝の名によって贈られた呉王の封爵も、
「ありがたく拝受いたします」
と、心からよろこんで受け、また即日、建業城中にこれを告げて、文武百官の拝賀をもうけた。