Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志(七)

吉川 英治

Lesen Sie 三国志(七) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 371.916 Zeichen · 744 Bildschirme

Aozora Bunko

「…………」

「大王にはいかが思われますか」

「…………」

「ああ。やんぬる哉。大王には初めからそれがしを説客と見ておられる。そして詭弁に詐かれまいというお気持が先になっている。それがしは決して私一箇の功のためにこの言を吐くものではありません。一に両国の平和をねがい、蜀のため、呉のために、必死となって申し上げたのです。ご返事はお使いをもって蜀へお達しください。もう申しあげるべき使者の言は終りましたから、この身は自ら命を絶ってその偽りでないことを証明してお目にかけます」

芝はこう云い切るや否、やにわに座から走り出して、階欄の上から油の煮え立っている大鼎の中へ躍り込もうとした。

「やあ、待ち給えっ、先生」

孫権がこう大呼したので、堂上の臣は馳け寄って、あわやと見えた※(「登+おおざと」、第3水準1-92-80)芝を後ろから抱き止めた。

「先生の誠意はよく分った。他国に使して君命を辱めぬ臣あり、またその人を観てよく用いる宰相のあるあり、蜀の前途は、この一事を見ても卜するに足る。――先生、まず上賓の席につかれい。貴国のご希望は充分考慮するであろうから」

俄然、孫権は態度をかえた。