Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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にんきょうにとうりゅう

任侠二刀流

国枝 史郎

Lesen Sie 任侠二刀流 (にんきょうにとうりゅう) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 224.569 Zeichen · 451 Bildschirme

Aozora Bunko

『浮世に必要は藪医者で、浮世に無用は名医でござる』そこで拙者の思うには、薬なんてものは不必要!」

驚いたのは紅丸である。

「先生先生何を云われます。怒っているではございませんか。はい、お立ち合いの人達が。第一せっかくのお薬が、売れなくなってしまいます」

「あっ、そうか、ごもっとも! 取り消す取り消す、すぐ取り消す! ええと皆さん実のところ、体が病気で心がたっしゃ、こいつがよいとは申しましたが、いけないそうでございます。体が病気で心が病気! これが一番よいそうで」

「先生先生、尚いけません。体がたっしゃで心がたっしゃ、こう云わなければいけません」

「よろしいよろしい、そう云おう。体がたっしゃ、心がたっしゃ! これがよいそうではございますが、そんな人間は一人もねえ!」

「先生先生」とまた紅丸、「一層悪いじゃアございませんか。後の文句がいけません」

「よろしいよろしい、また取り消し、心がたっしゃで体がたっしゃ、こういう人間はウジャウジャいます、日本中の人間はみんなそうで。みんなそうだということは、みんなそうでないということで。比べる物がないのでな」

「あっ、いけません、石を投げます」