Japanische Klassiker mit Furigana
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にんきょうにとうりゅう
任侠二刀流
国枝 史郎
Lesen Sie 任侠二刀流 (にんきょうにとうりゅう) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 224.569 Zeichen · 451 Bildschirme
表向きになると大変だからなあ。砲火を開いて大市街戦にでもなれば、早速江戸からケンノミを喰う。尾張と島津とが明らさまに、敵同志になろうもしれぬ。それより何より市街戦にでもなれば、城下の人達が困るからなア、お政治というものはむずかしい。と云って太郎丸をそんな具合に、いつまでも見張ってもいられないだろう。ほんとにほんとに太郎丸という奴、まるで命取りの腫物のような奴だ!」
その時またも一人の乾児、息せき切って走って来た。
「誰だ?」と訊いたは乾児の隼太。
「へい、熊三で、注進に来やした」
膝を折り敷くと熊三という乾児、セカセカとして云い出した。
「そろそろ面白くなりそうです。太郎丸めの屋敷中が、ザワザワ騒がしくなり出したんで。戦闘準備をしているようで。カチカチ刃物の音がしたり、ザクザク甲冑の音がしたり、プーンと焔硝の匂いがしたり、怒鳴り廻る声が聞こえたり、にわかに物騒になりましたんで。……いつ攻めて来るか解りません。親分充分ご用意をなすって!」
その時またもや一個の人影、一散ばしりに走って来た。
「誰だ?」と例によって乾児の隼太。
「へい、丑五郎で、ご注進に来やした。