Japanische Klassiker mit Furigana
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にんきょうにとうりゅう
任侠二刀流
国枝 史郎
Lesen Sie 任侠二刀流 (にんきょうにとうりゅう) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 224.569 Zeichen · 451 Bildschirme
息を入れたが声の調子、ここで砕いたものである。「それもさ、俺がまかり出て、おおそれながらと訴えなければ、そんな騒動も起こらねえ。……だからよ一番思案するんだなあ」顔を覗かせたものである。それからいよいよ猫撫で声、「知ってる筈だよ、俺の心! 首ったけという奴だ! そこで物はご相談、どうだろうねえ、オイ八重ちゃん、リャンコの代りにこの俺と、江戸へ逃げちゃアくれまいかね?」またもや顔を覗かせた。
荻野八重梅、絶体絶命、「なるほどなア」と考えた。「今夜のうちにこの野郎に、訴え出られたら骨灰微塵、弑虐の目算露見する! と云ってこんな三下に、身を任かすなア死んでも厭! おのれ見やがれ、殺生ついで、もたれかかって殺めてやろう」そこで柔順に溜息をした。「ねえ薪さん」と色っぽい。「云われてみりゃアその通りさ。……立ち聞きされた上からは、嘘だと云っても遁がすまい。こうなりゃア往生観念仏、厭であろうが応であろうが、身を任かすより仕方がない。一緒に行こうよ、どこへでもねえ」グーッと腕を掻い込んだ。
のた打ち廻る薪十郎
一緒に行こうと承知され、腕を掻い込まれた阪東薪十郎、あべこべに吃驚りしたものだ。