Japanische Klassiker mit Furigana
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にんきょうにとうりゅう
任侠二刀流
国枝 史郎
Lesen Sie 任侠二刀流 (にんきょうにとうりゅう) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 224.569 Zeichen · 451 Bildschirme
思案に耽けって立っている。
と、一人の町方風、若い娘が小走って来た。つと擦れ違うと社前へ行き、拍手をポンポンと拍ったものである。八重梅何気なく振り返って見た。と、どうしたのかその娘、ニッと笑うと小手招きをした。
驚いて八重梅近寄ったのを迎え、
「八重梅さんでございましょうね」娘がそっと声をかけた。
「はい、そうしてあなた様は?」
「妾、お紋でございます」
「おやマアさようでございましたか」
「お住居へお訪ねいたすより、こういう寂しい朝のお宮で朝詣りにかこつけて、お逢いした方が、人目立つまいと存じましてね、使いを上げたのでございますよ」
「まあさようでございましたか。それにしてもどうして妾の住居をお突き止めなすったのでございましょう?」
「妾は烏組の忍び衆、どこへお隠れなされようとすぐに探してしまいますよ。それはとにかく、八重梅さん」
層一層声をひそめ、烏組のお紋話し出した。
「太郎丸のご前の申し付け、どうぞよくお聞きくださいまし。ご前はご立腹でございますよ」
浜路を攫う陰謀談
「ご前はご立腹でございますよ」嚇すように云ったが烏組のお紋、顔は愛想よく笑っている。
「と云うのはあなたがやりそこない、中納言様の弑逆に、失敗したからでございますよ。