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Japanische Klassiker mit Furigana

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にんきょうにとうりゅう

任侠二刀流

国枝 史郎

Lesen Sie 任侠二刀流 (にんきょうにとうりゅう) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 224.569 Zeichen · 451 Bildschirme

Aozora Bunko

火事だアーッと喚く人の声!

と同じ家の左手にあたり、またもや火の手、カ――ッと上がった。

火事だアーッと叫ぶ人々の声!

とまた同じ家の右手にあたり、炎々たる焔が燃え上がった。

三方から火の手が上がったのである。

お紋の部下ども三方に分れ、すなわち放火したのである。

名に負う盛り場の七ツ寺、見る見る修羅の巷となった。走って来る者、逃げる者、避難する者、荷出しする者、それを見物する弥次馬連! スリ半鐘の高音、人々の悲鳴、そいつを縫って聞こえたのは、

「浅間の社地で宗三郎さん、太郎丸の一味に囲まれている! あぶないあぶない! あぶないあぶない!」

だが本物の宗三郎は、この頃城の大手の前を、静かに一人で彷徨っていた。

「はてな?」と云って空を見たのは、にわかに七ツ寺の方角が、桃色に明るくなったからである。

「火事かな?」と云って佇んだとたん、木立の蔭から颯と一人、宗三郎目掛けて斬り込んで来た。

斬ってかかった数人の武士

七ツ寺方面火事である。ここは大手、夜の闇が濃い。そいつを抽て一個の人影、宗三郎目掛けて斬り込んで来た。

驚いたのは宗三郎、柄へ手をかけると横へ飛んだ。