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Japanische Klassiker mit Furigana

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にんきょうにとうりゅう

任侠二刀流

国枝 史郎

Lesen Sie 任侠二刀流 (にんきょうにとうりゅう) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 224.569 Zeichen · 451 Bildschirme

Aozora Bunko

社殿の前まで行った時である、幹之介無心に顔を上げた。縁に何者かうずくまっている。隙かして見たが声をかけた。

「そち、今朝方の盲人ではないか?」

首を突き出したが薪十郎、「お声でわかる、あなた様は、今朝方のお侍様でございますね」

「そうだよ」と云うと幹之介、並んで縁へ腰かけたが、そうやって二人の並んだ様子、今朝方とそっくり同じである。

「盲人、盲人、何んと思って、また浅間の社地へ来たな?」

「はい」と云ったが薪十郎、クックックッと笑い出した。「何んと思ってお侍様には、浅間の社地へ参りましたかな?」

「ああそれか、何んでもないよ、俺にとっては思い出の社地、それであくがれてやって来たのさ」

「私もおんなじでございますよ、怨みの土地の浅間で。それで迷ってやって来ました」

「それに俺には」と幹之介、さも寂しそうに云い出した。「他に行き場所がないからなあ。これから毎日来るつもりだ」

「私にも行き場所はございません。毎日来るつもりでございます」

「人間いったん落ち目になると、扱かわれるなあ、冷っこく」

「ヘーイ、それじャ、旦那様も」薪十郎幾度か頷いたが、「冷とうござんす、浮世はねえ。