Japanische Klassiker mit Furigana
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にんきょうにとうりゅう
任侠二刀流
国枝 史郎
Lesen Sie 任侠二刀流 (にんきょうにとうりゅう) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 224.569 Zeichen · 451 Bildschirme
歌舞伎の真似が自らに、打ち物の骨法を教えたらしい、ピューッとばかり振り上げた杖で、幹之介の肩へ打ってかかった。真剣の気合い、命懸け、その鋭さ、刃物よりも凄い。
ギョッとした志水幹之介、撲たれようとして飛び退いた。
と、何んと薪十郎、あたかも眼のある人間のように、飛び退いた幹之介を杖の面前へ、シタシタシタシタと詰めて行く。
「驚いたなあ」と幹之介、今はすっかり懸命となり、敵を討とうより身の護りに、ピッタリ太刀を中段に付け、息を殺して睨み付けた。
と、薪十郎喚き出した。
「解る解る、どこにいるか解る! 逃がすものか! 逃がすものか! ……黙っていようと喋舌ろうと、よしんば足音を立てずとも、心眼で解らあ心眼でな! ……そこだそこだア、そこにいらあ! 野郎!」
と云うとのしかかる態に、身長高々と爪先で立ち、杖をまたもや打ち下ろして来た。
辛くもひっ外した幹之介、今は怒りに用捨なく、「観念しろ」
と飛びかかった。目差したは左肩、ザングリ一刀、切り付けたとばかり思ったところ、どうして反せたか薪十郎、
「駄目だア」とばかりピョイと反せ、幹之介のよろめく足の辺り、これも感覚、両手の諸薙ぎ、杖を揮ってひっ叩いた。