Japanische Klassiker mit Furigana
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にんきょうにとうりゅう
任侠二刀流
国枝 史郎
Lesen Sie 任侠二刀流 (にんきょうにとうりゅう) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 224.569 Zeichen · 451 Bildschirme
「気候は冬だ、寒気も強い、旅中注意をするがよい」
「殿におかれてもご加養専一」
ここでまたもや沈黙した。
一同寂然と声もない。
雪洞の灯がまばたこうとする。
と、宗春また云った。
「お蔭で新施政の方針もついた」
「ほんのお口添えをしたばかりで」道人の調子は恭謙である。
「さてこれからは質実で行く」
「それがよろしゅうございます」
「葛原、富士見原、西小路、これらの遊女町は取り払う」
「無用なものでございますから」道人しずかに頷いた。
「従来あったものはそのままとし、新しく許した芝居興行、徐々に禁止をしようと思う」
「結構のことに存じます」
「養おうと思うぞ、尚武の気をな」
「それこそ願わしゅう存じます」
「二万有余の大部隊を率い、春日井水野山で鹿狩りをやる!」
「豪快!」と道人一礼した。「士気揚がるでございましょう。……士気大いに揚がることによって、かえって平和は保たれます」
突然宗春手を上げると、空へ指先で字を書いた。
「慈忍! これだ! 余の標語!」それからまたも図を描いた。「慈の上へは太陽を置く! 忍の上へは月を置く! 何んと思うな?」
と微笑した。
殿は名玉私は木賊
何んと思うなと問いかけられ、薬草道人すぐ答えた。