Japanische Klassiker mit Furigana
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にんきょうにとうりゅう
任侠二刀流
国枝 史郎
Lesen Sie 任侠二刀流 (にんきょうにとうりゅう) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 224.569 Zeichen · 451 Bildschirme
「何んの何んの」と薬草道人、恩にも着せず手を振ったが、「寿命があったからでございますよ」
「しかし道人のご介抱がなければ、活き返ること覚束なく、命の恩人にございます」
「さようさ」と道人頷いた。「介抱の手が遅れたら、ちと面倒でございましたよ」ここでグルリと薬草道人、太郎丸の方へ膝を向けた。「そこに在すは島津家の一族、太郎丸殿でござるかな」
太郎丸無言で頷いた。
「名古屋においては太郎丸殿、寇掠を逞しゅうなされたな」
しかし太郎丸返辞をしない。
道人かまわず云いつづける。
「それに対してとやかくと、申し上げようとは致しませぬ。と云うのは過ぎ去ったことだからで。ついては」と云うと粛然とした。「今後も貴殿におかれては、平地に波瀾を起こされるお気かな。この儀一応承まわりたい」
「さようさ」と云ったが太郎丸、いくばくか躊躇の色を見せた。「男子の本懐と致しては、思い立った一念徹すが正当……」
「だが」と道人すぐ抑えた。「その男子は死んだ筈でござる!」
「え?」
と云うやつを押っ冠せ、薬草道人云い続けた。
「死なれた筈でござる! 死なれた筈でござる! 海に溺れて、すなわち今朝! そこで某申し上げる! お捨てなさるがよい、一切の過去を! 溺死と一緒に、海の底へな! ……過去における貴殿の思い立ち、私見をもって致しますれば、浮世を乱すに