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Japanische Klassiker mit Furigana

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にんきょうにとうりゅう

任侠二刀流

国枝 史郎

Lesen Sie 任侠二刀流 (にんきょうにとうりゅう) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 224.569 Zeichen · 451 Bildschirme

Aozora Bunko

「ああそれでは南なのね」

「ひょっとかすると北かも知れない」

浜路なかなか悄気ようとはしない。「螢ヶ丘ではないかしら?」

「いかになんでも道人様が、六文と一緒には住みますまい」

「あのそれでは狼谷?」

「道人様が仙人でも、狼を家来にはなさるまい」

もうこうなっては駄目である。浜路俯向いて考え込んだ。さすがに彦兵衛もそれを見ると、ちょっと気の毒になったらしく、

「それはそうとお嬢様、山影とかいうお武家様、ほんとによい方でございますかな? たとえば信頼出来るような?」

「それならもうもう大丈夫!」浜路はじめて明るくなった。「人品勝れた立派な方、そうして大変ご親切で、物柔かでもございますの。キリッとしたご器量で、時々冗談もおっしゃいますが、厭らしいところはちょっともなく、あの、そうして……よいお方で」

どうしたものか彦兵衛老人、フッフッフッと含み笑いをした。「お嬢様もお年頃、そういうお方をご覧になれば、みんなよいお方に見えましょうなあ」

浜路、頬でも染めたかしら? いやいや赧くはならなかったが、それこそ火のように真っ紅になった。

「厭な小父さん」と云ったものの、大して厭でもなさそうである。