Japanische Klassiker mit Furigana
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しゅくず
現代日本文学館8 徳田秋声
徳田 秋声
Lesen Sie 現代日本文学館8 徳田秋声 (しゅくず) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 327.364 Zeichen · 638 Bildschirme
均平は弾けるような若さに目を見張り、笑顔で椅子を譲ったが、今夜に限らず銀座辺を歩いている若い娘を見ると、加世子のことが思い出されて、暗い気持になるのだったが、同窓会の帰りらしい娘たちが、嬉しそうに派手な着物を着て、横町のしる粉屋などへぞろぞろ入って行くのを見たりすると、その中に加世子がいるような気がして、わざと顔を背向けたりするのだった。加世子が純白な乙女心に父を憎んでいるということも解っていた。そしてそれがまた一方銀子にとって、何となし好い気持がしないので、彼女の前では加世子の話はしないことにしていた。そのくせ銀子は内心加世子を見たがってはいた。
「いいじゃないの。加世子さん何不足なく暮らしているんだから。」
加世子の話をすると、均平はいつも凹まされるのだったが、それは均平の心を安めるためのようでもあり、恵まれない娘時代を過ごした彼女の当然の僻みのようでもあった。
階段をおりると、明るい広間の人たちの楽しそうな顔が見え、均平は無意識にその中から知った顔を物色するように、瞬間視線を配ったが、ここも客種がかわっていて、何かしら屈托のなさそうな時代の溌剌さがあった。