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Japanische Klassiker mit Furigana

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しゅくず

現代日本文学館8 徳田秋声

徳田 秋声

Lesen Sie 現代日本文学館8 徳田秋声 (しゅくず) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 327.364 Zeichen · 638 Bildschirme

Aozora Bunko

「あれ貴女のお母さんですか。」

と訊くのだった。

「そうよ。」

「この赤ちゃんは。」

「私の赤ん坊よ。」

銀子は笑談を言ったが、正直な婆やはちょっと真に受け、「まさか」と顔を見比べて笑っていた。

映画の絵看板は「裁かるるジャンヌ」であった。ドムレミイの村で母の傍で糸を紡いでいたジャンヌ・ダークが、一旦天の啓示を受けると、信仰ぶかい彼女は自らを神から択ばれた救国の使徒と信じきり、男装して馬をオルレアンの敵陣に駆り入れるところや、教会の立場から彼女の意志を翻させようとするピエール・コオションの厳しい訊問を受けながら、素直にしかし敢然と屈しなかったこの神がかりの少女が、ついに火刑の煙に捲かれながら、「私の言葉は神の声である」と主張し通して焚かれて行く場面や、ジャンヌについて何も知らないながらに、画面から受ける彼女の刺戟は強かった。そこへ婆やが来たのであった。

「何だかあんたに話があるそうですよ。瀬尾博士も来ていられますから、急いで……。」

婆やはそう言って帰って行った。

銀子は何の話かと思い、赤ん坊を家において行ってみると、栗栖は博士とビールを呑みながら洋食を食べていたが、銀子の分も用意してあった。