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Japanische Klassiker mit Furigana

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しゅくず

現代日本文学館8 徳田秋声

徳田 秋声

Lesen Sie 現代日本文学館8 徳田秋声 (しゅくず) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 327.364 Zeichen · 638 Bildschirme

Aozora Bunko

瀬川は四十を一つ二つ出たばかりで、蒼みがかった色白の痩せ形で、丈も中ぐらいであったが、大きな目の感じが好い割に、頬骨や顎が張り加減で、銀子もお世辞を言われて、少し胸の悪いくらいであった。

出しものは大菩薩峠に温泉場景などであったが、許嫁の難を救うために、試合の相手である音無し流の剣道の達人机龍之助に縋って行くお浜が、龍之助のために貞操を奪われ、許嫁の仇である彼への敵意と愛着を抱いて、相携えて江戸に走り、結局狂った男の殺人剣に斃れるという陰鬱な廃頽気分に変態的な刺戟があり、その時分の久松と沢正の恋愛が、舞台のうえに灼熱的な演技となって醗酵するのであったが、銀子も大阪から帰りたての、明治座の沢正を見ており、腐っていたその劇場で見た志賀の家淡海くらいのものかと思っていたので、頼まれてお義理見をしたくらいだった。しかし沢正の人気は次第に高まり、今あらためて見て芸に油の乗って来たことが解り、一座を新しく見直したのであった。

後に銀子も沢正の座敷に一座し、出が出だけに歌舞伎や新派ほど役者の気取りがなく、学生丸出しで、マークの柳に蛙の絵を扇子に気軽に描いてくれたり、同じマークの刻まれたコムパクトをくれたりするので、芸者の間にも受けがよく、一座するのを光栄に思うのであった。