Japanische Klassiker mit Furigana
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しゅくず
現代日本文学館8 徳田秋声
徳田 秋声
Lesen Sie 現代日本文学館8 徳田秋声 (しゅくず) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 327.364 Zeichen · 638 Bildschirme
が葉子は何か落ち着かぬふうで、食卓のうえに朝飯の支度をしていた。瑠美子はどうしたかと思っていると、大分たってから、腰障子で仕切られた四畳半から、母を呼ぶ声がした。葉子は急いで傍へ行って着物を着せ茶の間へつれ出して来た。
「おじさんにお早ようするのよ。」
瑠美子は言う通りにした。
「寝坊だな。」
庸三は言ったきり、むっつりしていた。葉子はちょっと台所へ出て行ったが、間もなく傍へ来て坐った。かと思うと、また立って行った。庸三は何かお愛相の好い言葉をかけなければならないように感じながら、わざとむっつりしていた。そして瑠美子が箸を取りあげるのを汐に、見ているのが悪いような気もして、やがて立ちあがった。そして机の前へ来て煙草をふかしていた。と、いきなり葉子が転がるように入って来たと思うと、袂で顔を蔽って畳に突っ伏して泣き出した。彼女は肩を顫わせ、声をあげて泣きながら、さっきから抑え抑えしていた不満を訴えるのだった。
「先生という人は何て冷たい人間なんでしょう。先生が気むずかしい顔だから、私がはらはらして瑠美子にお辞儀をさせても、先生はまるで凍りついたような表情をして、笑顔一つ見せてくれようとはしないんです。