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Japanische Klassiker mit Furigana

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しゅくず

現代日本文学館8 徳田秋声

徳田 秋声

Lesen Sie 現代日本文学館8 徳田秋声 (しゅくず) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 327.364 Zeichen · 638 Bildschirme

Aozora Bunko

つれて歩くようになってから、下駄屋や豆屋も好い顔をしなくなった。庸三もその辺では買いものもしにくかった。葉子と散歩に出れば、きっと交叉点から左へ曲がって、本屋を軒並み覗いたり、またはずっと下までおりて、デパアトへ入るとか、広小路で景気の好い食料品店へ入ったりした。気が向くとたまには寄席へも入ってみた。活動の好きな彼女はシネマ・パレスへは大抵欠かさず行くので、彼も電車で一緒に行って見るのであったが、喫煙室へ入ると、いつもじろじろ青年たちに顔を見られ、時とすると彼女の名をささやく声も耳にしたりするので、彼は口も利かないようにしていた。「闇の光」、「復活」などもそこで彼女と一緒に見た無声映画であった。それに翻訳物も彼女はかなり読んでいて、話上手な薄い唇から、彼女なりに色づけられたそれらの作品の梗概を聴くことも、読むのを億劫にしがちな庸三には、興味ある日常であった。

庸三は三丁目から電車に乗って、広小路のデパアトへ行ってみた。咲子に何か買ってやろうと思ったのだが、ひょっとしたら子供の手を引いて、葉子がそこに人形でも買っていはしないかという、莫迦げた望みももっていたのだった。