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Japanische Klassiker mit Furigana

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しゅくず

現代日本文学館8 徳田秋声

徳田 秋声

Lesen Sie 現代日本文学館8 徳田秋声 (しゅくず) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 327.364 Zeichen · 638 Bildschirme

Aozora Bunko

軒などに入染んでいるのを懐かしく感ずる以外に、とてもこれ以上簡素には出来ないであろうと思われるほど無駄を省いた落着きのよさが、今がさつな新築の書斎に坐ってみて、はっきりわかるような気がするほど、増築の部分がいやなものに思われた。しかし、今まで庭の隅になっていて、隣の三階の窓から見下ろされる場所に、突き出して建てた、床のやや高めになった六畳の新しい自分の部屋に机をすえていると、台湾檜の木の匂いなどもして、何か垢じみた古い衣をぬぎすてて、物は悪くてもとにかく新しいものを身につけたような感じで、ここはやはりこれからの清浄な仕事場として、葉子に足を踏み入れさせないことにしようと、彼は思ったほどであった。

葉子はある時は、ほぼ形の出来かかった建築を見に来て、機嫌の好いときは、二階の子供の書斎の窓などについて、自身の経験と趣味から割り出した意見を述べ、子供たちと一緒になって、例の愛嬌たっぷりの駄々っ子のような調子で、日本風の硝子の引戸の窓に、洋風の窓枠を組み込んで開き窓に改めさせなどしたこともあったが、しかし子供たちのための庸三の家のこの増築は、彼女にとってはあまり愉快なものではなかった。