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さんごくし

三国志(一)

吉川 英治

吉川英治『三国志(一)』。同一底本的分册已合并为一书。收入:三国志、三国志、三国志。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 309,839 字 · 622 页

青空文庫

明らかな解釈だ」

董卓はまた、機嫌を直した。

途中、一宿して、翌日は長安の都へかかるのだった。ところがその日は、めずらしく霧がふかく、行列が発する頃から狂風が吹きまくって、天地は昏々と暗かった。

「李粛。この天相は、なんの瑞祥だろうか」

事毎に、彼は気に病んだ。

李粛は笑って、

「これぞ、紅光紫霧の賀瑞ではありませんか」と、太陽を指した。

簾の陰から、雲を仰ぐと、なるほど、その日の太陽には、虹色の環がかかっていた。

やがて長安の外城を通り、市街へ進み入ると、民衆は軒を下ろし、道にかがまり、頭をうごかす者もない。

王城門外には、百官が列をなして出迎えていた。

王允、淳于瓊、黄、皇甫嵩なども、道の傍に、拝伏して、

「おめでとう存じあげます」と、慶賀を述べ、臣下の礼をとった。

董卓は、大得意になって、

「相府にやれ」と、車の馭官へ命じた。

そして丞相府にはいると、

「参内は明日にしよう。すこし疲れた」と、いった。

その日は、休憩して、誰にも会わなかったが、王允だけには会って、賀をうけた。

王允は、彼に告げて、

「どうか、こよいは悠々身心をおやすめ遊ばして、明日は斎戒沐浴をなし、万乗の御位を譲り受け給わらんことを」