轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
あおべかものがたり
青べか物語
山本 周五郎
「文藝春秋」1960(昭和35)年1月号~1961(昭和36)年1月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 160,888 字 · 317 页
朝日屋騒動
その期間、かれらは貪婪な漁夫でありわる賢い商人だったからだ。私は深く自分を恥じた。
「先生にくんよ、か」と私は口まねをしてみた、「これ先生にくんよ」
そう云ったときの、すがすがしく、よみがえったような顔つきや動作を思いうかべながら、私は深く自分を恥じた。
朝日屋騒動
朝日屋は堀一橋の近くで、河岸通りに面している。間口六尺、奥行十二尺。五色揚を揚げて売る店台と狭い三尺の土間、部屋は六帖が一と間だけしかない。もともと古材木を叩きつけて造った建物で、そのうえ年代が経っているから、「ぶっくれ小屋」とさえ云えないような、危なっかしい家であった。――但し一つ、五色揚を揚げたり売ったりする店台だけは、まだかなり新しかった。それは障子一枚くらいの大きさで、揚げ鍋や金網つきの油切りや、幾つかの壺や皿、または経木の束などを置くだけの余地しかなく、しかもその小建造物は、古い家の外部へ、ごく簡単に釘で打ち付けられたもののようであった。
朝日屋の夫婦は五日に一度くらいの割合で大喧嘩をした。亭主の名は勘六、細君はあさ子、どちらも寅だか午だかの三十二歳であった。寅どしか午どしか判然としないのは、かれらが喧嘩をするときに、相手を痛めつける表現がときによって違うからであった。