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めいじせそうひゃくわ
明治世相百話
山本 笑月
線上閱讀山本 笑月《明治世相百話(めいじせそうひゃくわ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 128,862 字 · 251 頁
六地蔵の移転当時
よしず張りの売店はむろん熊手屋が幅を利かせて、革羽織を伴れた大家の旦那連を始め、花柳界、飲食店の連中、大物の取引きがあると景気よく手を打ってこれ見よがし、そのほかかんざし屋、唐のいも、あまり結構な売物はないが酉の町の付物として大繁昌。これらの参詣帰りで浅草広小路あたりの飲食店はたいてい満員、預かりの熊手を店頭にかけ列ねて、ここでも酉の町気分をたっぷり味わわせる。
六地蔵の移転当時
浅草公園内の古碑しらべ
浅草観音堂の側にある六地蔵の石灯籠、今は大切に鉄の囲いに納まっているが、花川戸にあった頃はたいてい気がつかずに素通り。久安年間、鎌田兵衛政清の寄進、約八百年前の大古物で、今ならば史跡保存、滅多に動かされぬ所を、明治二十五年市区改正のために現時の場所へ移された。
吾妻橋の手前、広小路から花川戸へ曲る角で鼻緒屋の横に小さく屋根囲い、さお石の半ばから下、三、四尺は土中に埋まったまま、それでも花と線香が供えてあった。これを移すについて、当時公園の仕事を請負っていたので出入りの植木師荒井市五郎に任せた。そこで職人を率いて出かけたが、なにぶん古物で石ももろく、うっかり手がつけられぬ。