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めいじせそうひゃくわ

明治世相百話

山本 笑月

線上閱讀山本 笑月《明治世相百話(めいじせそうひゃくわ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 128,862 字 · 251 頁

青空文庫

生人形の安本亀八翁

向島芭蕉堂の宗匠中村星知翁、真の寂び茶人で宗偏流、投入れは特にお得意の腕前。木挽町にいた今井宗元老、割烹家出身で江戸ッ子だけに寂びより派手好み、芝居がかりの茶会を催したり、古稀の祝いに市村座の桟敷を買い切って知人百余名を招待したり、万事がこの寸法。

芝公園の関不羨翁、不白派の先達で茶道にかけては一歩も譲らず、大抵の宗匠は眼の下、寄合の席など下手なことをいうと真向からがみがみ、それだけにいうことは確かなもの、だが我々素人には大の苦手で、なにかお話をと引き出しにかかっても「少しは茶がわかるかね、わからなければ話しても無駄だ」とまず一本、迂濶には寄り付けなかった。

生人形の安本亀八翁

一世一代で当てた「西南戦争」

生人形の細工人で松本喜三郎以後の名人といわれた安本亀八(初代)は、熊本出身の仏師、木彫で叩き上げた腕前は、余技同然の生人形にも現われてたちまち妙技を認められ、生人形といえば亀八ときまったくらい、よく売り込んだもの、ことに似顔風俗は真に迫って全く明治の一名物。

翁は稀に見る飄逸の名人肌、布袋和尚そのままの風采でいつもニコニコ、当時浅草馬道、俗に富士横町の中ほど、格子造りの平家住まい、奥の細工場に鼈甲縁の眼鏡をかけて大胡坐、四辺は人形の首や手足が転がってさながらの化物屋敷、息子の亀次郎(後二代目)と和市(今