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めいじせそうひゃくわ
明治世相百話
山本 笑月
線上閱讀山本 笑月《明治世相百話(めいじせそうひゃくわ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 128,862 字 · 251 頁
浮び上った古書相場
浮び上った古書相場
だが展覧会は凡書ぞろい
洋書はこのところドル関係で、にわかの騰貴に学界の恐慌を来たしているが、和本の古書類も昨今少し芽を吹いて、安値のドン底からやや浮き上り、どこの古書展覧会も多少景気づいて来た。
しかし総出品の十分の一売れればよい方だ、などという景気では心細い。それも珍本払底でたいていは月並の凡書ぞろい、いつでも手に入る品が多いからである。真の珍本は展覧会などへ持ちださず、それからそれへと見当をつけて金持の死蔵家へ納まるわけだ。
古書界で幅を利かすのは美術書類で、『国華』の大揃が千四百円、『東洋美術大観』や『真美大観』が五百円から八、九百円、そのほか絵巻の複製品など五十円百円の物はザラにあるが、これらはその質において価格相当ながらたいていは看板に終るらしい。
師宣や鳥居派初期の古板絵入本など、たまたま出れば一枚看板で大したもの、すべて軟派物は草子類、洒落本、狂歌書、演劇書類など品払底のためたいていは珍本扱い、ことに歌麿、広重、北斎あたりの彩色入りは百円二百円と驚かされる。
これに反して、漢籍類はシナ古版本を除けば、ほとんど紙代にも及ばぬ価格のものが多い。