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めいじせそうひゃくわ
明治世相百話
山本 笑月
線上閱讀山本 笑月《明治世相百話(めいじせそうひゃくわ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 128,862 字 · 251 頁
の繁昌。
入口で下足を預り、竹の皮草履にはき替えて、長い廊下をぞろぞろ、左右の商店はそれぞれ店名や商品の額を掲げ、売子は若い衆と小僧さんで、職業婦人は無論発生しない時代、商品は総て正札ということこの時が始め、中央の休憩所には寿司、しる粉などの店があって、赤い毛布の床几など総て公園の茶店式、それでも当時唯一の大百貨店として総てが目新しく、大人も子供も大喜び。
この勧工場は後に民業となって明治二十年に芝公園へ移転、しばらく独占の形であったが、そのうち市内各所に小勧工場が出現、銀座一丁目の丸十、人形町大観音前、神田小川町等はその主なるもので、二十五、六年頃にはいずれも相当繁昌、続いて上野広小路に杉山勧工場が出来て、これは階段なしに三階まで上って行くのが新式、店数も多くて賑やか、以上は時代の要求ともいうべく、ことに正札つきの駆引なし、品物はそろっている、新世帯向きの買物などは至極便利となって、一時は全く勧工場時代。
然るに追い追い素人向きの安物仕入れが多く、果てはなんだ勧工場ものかと、安く扱われる始末となって折角の全盛もいつか下火、大抵没落した明治の末年、新橋際に博信館の開業、上野の杉山を買収して第二博信館と称し、大いに掉尾の繁昌を示したが、時勢は進む、デパートの出現やら安物仕入れのたたりやらで、もう大正の初め