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Japanische Klassiker mit Furigana

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にんきょうにとうりゅう

任侠二刀流

国枝 史郎

Lesen Sie 任侠二刀流 (にんきょうにとうりゅう) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 224.569 Zeichen · 451 Bildschirme

Aozora Bunko

薬草道人恋の思い出

怒ったと見えて五六人、道人を目掛けて石を投げた。

「あぶないあぶない、逃げろ逃げろ!」

道人露路へ逃げ込んだ。「驚いたなあ、乱暴な奴らだ。二つばかり頭へ頂戴した」

「先生が悪いからでございますよ」

「本当のことを云ったんだが」

「嘘を云わなければいけません」

「お前の方が世渡りがうまい、口上はお前へ委せよう」

「それがよろしゅうございます」

「だがな紅丸、福島の人気、どうも昔より荒んだなあ。幾十年昔になるだろう、何んでも私の青春の頃だ、一年近くも住んで見たが、その頃の福島はよかったよ。もっとも私にしてからが、憎まれ口は利かなかったからな。可愛がられたというものだろう。私はその時恋をしたっけ。一つそいつを話してやろう。生若い連中が惚気ると、惚気というもの穢く見える。私のような爺さんが惚気ると、惚気がピカリと光って来る」

薬草道人の恋物語――

薬草道人恋の思い出

薬草道人の恋物語り――

「昔々ある所に、一人の別嬪さんがおりました。あっ、待ってくれ、そうではない、昔々には相違ないが、所は木曽の福島だ。そこにいたのさ。別嬪さんがね。小料理屋の娘で可愛かった。互いに惚れ合ったというものさ。