Japanische Klassiker mit Furigana
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にっき
日記
宮本 百合子
Lesen Sie 日記 (にっき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 102.285 Zeichen · 204 Bildschirme
八月三十一日
又、女の好奇心と云うこと、冒険心、それに負けたとき自分の感情にまけたことであるのを知らないこと。
自分が、Aは、私が彼とはなれれば、田舎にでも引込んでしまうと云うと云ったら、「其那ことはあるまい。決してしないと断言する。若しやったら、私は見あげるよ、どんな処からでも拾いあげる。それ丈真実な愛が持てる人なら、見上げたもんだ。私の不明をあやまろう」。然し、それをきく自分は体のさむくなる心持がした。自分には、彼を最もよく知って居ると云う自分は、彼がその切羽つまった時、どうするか、何の動機でどうするか、はっきりわかり、信じることが出来ないのだ。大きなかけであると思う。一生の賭であると思う。
八月三十一日(木曜)晴
近頃自分の生活は、日記(所謂)をつけるには、あまり内的に多く苦しく、外面にはあまり多人数の生活すぎる。
西村氏に手紙を書き、家を注意して貰うことをたのむ。斯様に、心が疑問や苦痛に満ち乍ら、日々顔を合わせて生活することのうちには、いかほどの偽瞞があるかわからない。
結婚生活に於て、二人が同じ歩度で進歩出来ないのは何より苦痛であり、破綻の源である。