Japanische Klassiker mit Furigana
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にっき
日記
宮本 百合子
Lesen Sie 日記 (にっき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 102.285 Zeichen · 204 Bildschirme
八月一日
八月二日
八月三日
留守、夜、先方からかかり、明日会う約束をする。
八月二日(水曜)
西村氏来訪。話しの間、知らず知らず自分は近頃の苦痛を話してしまった。彼は、よい理解を持って呉れられる。北海道にでも行き、時や彼を忘れて仕事をしたい心持を話す。
自分の心持が、ずうっと、激しい変化を生じて居るのに、Aが或程度までは予想し、然し、実際は何も知らずに旅行して居るのを考えると、いやな、苦しく情けない心持がする。ちっとも憎いのではなく、殉情的に考えれば堪らない心の決断がいる。然し、自分は何のために生れたか、
芽生の時からあった無理は、樹木が、大木となればなるほど大きく明かなものとならずには居まい。
私が十に異ったのに、A、貴方は何故三とまで転身して呉れなかったか、此処に涙がある。けれども、一方から考えると我心、なぜお前は自分の恋によって、私の生活に波濤を起したか? 苔は土の上に生え、土の上に枯れるべきものだ。雲は空に湧き消える運命を持ったものだ。
八月三日(木曜)
本性と云うものが、人格の根に横り、いざとなった時、現れる。
自分の自立自由でなければすまない本性が何故ときどき身を挺して、愛する者に仕えようとする殊勝さをあらわすのか、その心持に溺れ、ひとの生活を、一時の殉情のために、乱すことの罪。