Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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にっき

日記

宮本 百合子

Lesen Sie 日記 (にっき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 102.285 Zeichen · 204 Bildschirme

Aozora Bunko

十一月四日

おみやさんのようなのもあわれな現代の女性の一人であると思う。誰も、彼女に人としての魅力を感じない程、人として生故の昔にすりへらされてしまって居るのだ。つくづく愛を以て考えれば書かずに居られない訳であろうと思う。

平賀深造が死したよし。驚きに堪えず。奈良の十二月とか云うしゃれた料理屋で国男と二人をよんでくれ、今なくなった万岳楼へつれ込まれたのを思う。あんな悪強そうな人も死んだのか、十六の年結婚したとしさんはどんな気持で一生をつれそったのかと思う。

日比谷公園の菊花大会の広告を見、五つ六つ頃天長節の団子坂と云えばどんなに賑やかなものであったか、をそぞろに思い出す。黄八丈の着物。

十一月四日(土曜)晴

ペルシア史を少しよむ。

太古アリアン人がカスピアン海の方、ターキスタンの方からずっとイラン高原に移って来た時代がわかり遙かな、愛を覚える気持になった。

B. C. 2500 年頃、遊牧の民が、新しい土地に、冒険と忍耐と希望に満ちてそろそろと移り住んで来た有様。

シャナーマをよまなければ、必要な人間の名がわからず、困る。此那ものさえない我々の書籍箱は、本箱と云うに価しないものとつくづく思う。