Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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にっき

日記

宮本 百合子

Lesen Sie 日記 (にっき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 102.285 Zeichen · 204 Bildschirme

Aozora Bunko

七月九日

情にまけるのは美しい。けれども、負ける場合、どうかを考える丈の落付きは入用る。その意味で、自分は、実にヤワであったのだ。

森鴎外氏、危篤との新聞。実に思う。思う。人間の一生は、すぐ立つ。やれる力にも限りがあろう。然し、それ故にこそやれる丈はやって見ずには死なれない。

自分は、坪内先生に、細かく書き、実際問題として、相談しよう。心にたまって居ると、書くものも書けないから。

親子の間は必要な場合、真個に対等な人と人とになり得る。男と女、而も一旦肉体がつながった男と女との間に生れる、奇妙なきずな。その日その日とすんで行く、すまされて行く、甘さ。

七月九日(日曜)不定

午後からききん救済会の相談があって大同へ行く。やはりあの位知識階級の人が集ってもなかなからちがあかず、とにかくまとめ、自分の仕事はわかって、四時かえる。

山川さんが、疲れ切ったようにして居、自分は心配になった。

会って見ると、書かれたものにあるような傾きすぎたところが少く、落ち切り、実に心持よい人だ。女らしい見栄、すまし、がちっともなく、どんな智識階級に入ってもおとりが見えないとともにどんな女事務員のような中に入っても、他処ものらしく見えない。