Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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にっき

日記

宮本 百合子

Lesen Sie 日記 (にっき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 102.285 Zeichen · 204 Bildschirme

Aozora Bunko

六月九日

穂積さん、武井、高垣、清原、高島、高野、高柳、西、西崎、石原その他の人々。

いろいろな話がきけるばかりでなく、自分の勉強にもなり、結構なことだ。

六月九日(金曜)曇

梅雨期が迫って来たので、天気はちっともはっきりせず、晴れたり曇ったり。「火のついた踵」。

昼から林町へ行く。スエ子が神経質で、学校へ行くと熱を出し、夜眠らないと云う。やはり年をとられてから生れた子は弱いのか。一年位何でもないから、母と二人で神経衰弱にならないように、休み、うちで規則を正しく字、数、読方等を教えておやりなさったらよいでしょうと云った。

七時頃帰ると、天文台に連れて行かれると云う話だ。始めてなのでよろこび行く。狸穴。入った構内の夜の有様が、実に面白い。北海道のように、バアレンで、広く、裏の方へ入ると、シュロが二本、原始的に生えて居る崖の下に、一面町の人家の灯が見える。円い、天井が幅狭くずっと開くような鉄の屋根が、ぐるぐる廻る。中に、小さい望遠鏡をつけた大きなテレスコープがあり、握りに玉のついた棒の幾本かで、調節する。見えるようにすることを「受ける」と云う。しきりにせきをする年よりの先生、助手(若々しい)建物のひっそりし、浮世ばなれのした風。