Japanische Klassiker mit Furigana
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にっき
日記
宮本 百合子
Lesen Sie 日記 (にっき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 102.285 Zeichen · 204 Bildschirme
一月二十日
髪を結い乍ら、ふと林町行きを思い立つ。
俥屋が出払って居るというので吉祥寺の中を抜けて行こうとしたら、雪が一杯ですっかり廻り道になった。
向島の祖母上が来て居られる。母上の前歯が一本ずり下がって来て居る。国男さんは奥で一生懸命に勉強して居る。「美術」を出たらドイツに行くのだそうだ。
二時頃まで居、かえりに、俥の中から、一人、すらりとしたハイカラーな中学生が雪をけりながら来るのを見た。ひょいと顔をあげたのがいかにも英男さんに似て居る。おやと云う間に通り違った。
夜、A、文鳥と他のとりとを別にすると云って、夕飯を夢中ですますほどの騒ぎをしてしまった。
それでも到頭三人がかかりで追ってつかまえ中にしきった小さい籠の中に入れてしまった。
電報電信の男が来、何か童話を書けと云う。ことわると、感想ものか、短篇ものをくれろと云う。低級思い知るべし。
一月二十日(金曜)晴
非常にさむい。昨日、鉄砲にうたれた雀が落ちたと云う庭に、今朝見ると血がにじんで居て心地わるい。
A万年筆を何処へかやってしまい自分のを持って行く。
自分の仕事のことを考え。とにかく女は、結婚したら、自分の良人を主にして行かなければ安ぜられない心持があると思う。