Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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にっき

日記

宮本 百合子

Lesen Sie 日記 (にっき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 102.285 Zeichen · 204 Bildschirme

Aozora Bunko

二月十三日

二月十四日

二月十三日(月曜)晴

夜、転居通知を書く。

もうそろそろ例の病気になってもよい頃だのに、おなかが変な位で一向けぶりもない。妙に不安な、気にかかる状態にある。誰でも、そう云う時は結婚して居ると、斯う云う不安を覚えるのだろうか。

いつぞや大変おくれた時、自分の持った不安は、殆ど嫌厭でどうしても子供なんか持ってたまるか、と思う心持であったのだ。が、今はそうではなく、もう生れてもいいのかもしれないと云う漠然とした好奇心、期待が加って居るのだ。自分が小さい衣服を縫ったり、毛糸細工をしたりして居る姿を描く。不思議なもので、そう云う時、思うのは、きっと可愛い丸々とした男の子だ。斯様な心理は、微妙な、女ほか知らない境地であろう。話の材料として面白し。

「家」を少しどうにか書き、『明星』にでも送りたい心地す。

二月十四日(火曜)曇

朝飯をしまい、今日は少しゆっくりして銀行に行く。ところが、直ぐ払い出しは出来ないと云う。それを使って買物や何かをする積りだったのですっかり番狂わせになり、やっと見つけた二十銭で一丁目まで来、三宅やす子さんの処を訪ねる。見たところの悪い悪い家なので何とも云えない心持に打れた。