Japanische Klassiker mit Furigana
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にっき
日記
宮本 百合子
Lesen Sie 日記 (にっき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 102.285 Zeichen · 204 Bildschirme
二月十七日
について少々)
○近頃の微妙なる心持。昨夜、林町から祖母が来、泊る。午後食卓でいろいろの話の末、子供のことになり、とりが、近頃、自分の例の病気が長引いて居るのを一寸ほのめかし、自分が心付いて居ることを私に思わせた。それから、すっかり陰気になり、何とも云えない気分になった。自分でもどうなのか分らない。Aにも信頼は出来る筈でなかった。何と云う呪わしいことか、と云うような激情が起って、身動きしても胸が痛むようであった。いろいろ想像し、楽しい色彩を加えて居るのは、大丈夫と云う安心があっての上で、いざ、どうかとなると、自分は全く嫌厭、自分の破滅、生活の全プログラムの破壊を感じずには居られなかったのだ。とりが、そんなことを仄めかしたのが、すっかり心地わるく憎いようにさえ感じる。
けれども、夕方、Aが、その杞憂を笑い、大丈夫なことを断言して呉れると、自分は余程心持が楽になった。此那心持は、母になったのかと云う疑を持った時、誰でも持つものだろうか、それを待ち歓ぶ人には、喜びの音ずれだろうが自分には仮令一瞬でも地獄だ。
二月十七日(金曜)晴
◎昨夜中から激しい風が吹き、今朝は上天気。