Japanische Klassiker mit Furigana
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さんごくし
三国志(七)
吉川 英治
Lesen Sie 三国志(七) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 371.916 Zeichen · 744 Bildschirme
「小弟の愚かな放言をおゆるしください」と、はるか成都のほうへ向って詫びた。
荊州城の内外には、一夜のうちに彼の麾下なる駿足が集まった。関羽の令が常に厳としてよく守られていることがわかる。関羽は将台に登って、今や樊川の曹仁が、駸々と堺に迫りつつある事態を告げ、出でてこれを迎撃し、さらに敵の牙城樊川を奪り、もって、蜀漢の前衛基地としてこの荊州を万代の泰きにおかねばならないと演説した。
彼の将士は、万雷のような拍手をもってそれに答え、各※(二の字点、1-2-22)の出陣に歓呼した。
先陣は廖化。その副将には関平。――参謀として馬良、伊籍。――留守の大将には誰々をと、その場で、各隊の部将や所属も任命された。
満城、その夜は篝を焚き、未明の発向というので、腰に兵粮をつけ馬にも飼葉を与え、陣々には少量の門出酒も配られて、東雲の空を待っていた。
関羽もすっかり身を鎧って「帥」の大字を書いた旗の下に、楯に倚って居眠っていた。――すると、どこからか、全身まっ黒な大猪が奔ってきて、いきなり具足の上から関羽の足に咬みついた。
「……あっ」
と、愕きざま、抜き打ちに猪を斬ったかと思うと――眼がさめていた。