Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志(七)

吉川 英治

Lesen Sie 三国志(七) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 371.916 Zeichen · 744 Bildschirme

Aozora Bunko

「三は」

「黒泉という。水きよく美しいが、手足をつければ、手足はみな黒くなって、激痛がなかなかやまない」

「四は」

「四の柔泉は、氷の如く冷やかで、炎暑を越えてきた旅人はみな飛びついて飲むが、これを飲んで助かった人間はむかしから一人もなかった」

「じゃあ通れない。いくら孔明だってそこは越えきれまい」

「ただ後漢の時代に、伏波将軍馬援という者だけは、ここへ来たことがあるそうだが、以来、いかなる英雄の軍でもこの洞界を通りきった者はないのだ」

「いや有難い。この洞界に陣取れば、蜀軍はもう立ち往生のほかはあるまい」

孟獲は額をたたいて喜ぶこと限りなく、

「いざ、来て見ろ孔明。来られるものならやって来い」

と、北の天へ向って罵った。

その頃、孔明はすでに、西河地方を宣撫し終って、炎気焦くが如き南国の地を、さらに南へ南へ行軍し続けていた。

「この先、数百里の間、まったく蛮軍なく、一兵の旗も見えません。土人を捕えて糺すと、孟獲、孟優はもっと奥の禿龍洞と呼ぶ山岳地方にみな兵を集めてしまったそうです」

偵察隊の報告に、孔明は絵図を取りだしてみたが、例の指掌図にそんな洞界は書いてなかった。