Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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にっき

日記

宮本 百合子

Lesen Sie 日記 (にっき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 102.285 Zeichen · 204 Bildschirme

Aozora Bunko

五月二十日

此事は、思想としてではなく、実に一つの実感として、強く自分に迫って来た。此超時間の感が、自分に雑誌のメーキング・ラビッシュをやめさせ、一生をかけ、真を狙って行く生きかたをさせるようになった力の一部分なのである。

五月二十日(土曜)曇

丁度、まる三年目のアニバーサリーが回って来た。

あの頃を考えると、何と云う今とは異って居たことかと思う。新たな生活に入ろうとする二ヵ月目に近い熱意、ああやってホイティアから出て行き、レークジョージに行った心持、若し、あれを自分が敢てしなかったら、今、自分の境遇はどうなって居たか。と思わずには居られない。日記を見ると、去年の五月二十日は安積に居、明日帰ろうとして居る。一昨年は、たったAが帰ってから一月も経つか経たないのに、Aと一緒に生活することが、勉強させないのだ、と母に云われ、自分も苦しんで居る。混乱して居たのだと思う。やっと去年の秋頃から、或はつい近頃から、やっと自分は少し生活を支配する力を得て来たのだ。Aも苦しい思をしたことだ。

「心の質問」を書き始めようとする。

天品と云うもの、天品には一つの嘘もなし――無くてよいものは一つもない。