Japanische Klassiker mit Furigana
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にっき
日記
宮本 百合子
Lesen Sie 日記 (にっき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 102.285 Zeichen · 204 Bildschirme
七月二十六日
七月二十七日
七月二十八日
七月二十九日
七月二十六日(水曜)
生活の二重の潮、
底潮は自分の、今、迷い苦しむ、切れ目のない重さだ。表面の或厚さだけ、外界に反射し、影を浮せ、輝き流れる。
信念の生活と、幸福などと云うものが決して一致しないことを知って、一方に思い切れない弱さ。実に人間の歴代の弱さ。
自分は、近頃、本当の人間の生活に起るリリッシスを感じる。Aが、一寸親切にして呉れると、それが、しんからうれしく、うれしい丈、なぜ、大局が違うかと一層苦しむ。
七月二十七日(木曜)◎
七月二十八日(金曜)
近頃の心の苦しさ。限りなし。Aは、可愛く、いとしく、恋しく、私の女の心とは切っても切れずつながって居る。彼が出る前は、手紙なんか書かないと云って行き乍ら毎日一つずつ書いて呉れるのを見ると、胸にせまり、断ち難いきずなを覚える。自分はどうしたらよいのか。
全く、深く迷いの裡に入る。
心の苦しさに足の不自由など何でもなし。
七月二十九日(土曜)非常の暑さ
順天堂の医員で一人いやな、のろのろとして親切でない男あり。先ず、一服し、さもものうそうに指の先で見る。おそくなりそうなので心配して、事ム所に来き、河崎さんに会って始めてよさのさんが、まるで利己的で駄目なのを知る。